一本のねぎ蕎麦(ねぎ一本で食べる編)
またまた間が空いてしまった。もう1か月以上も前の回顧録になってしまいます。若干健忘症気味の私には丁度良い作業かも。
10月26日(水)~28日(金)旅に出掛けました。前回の『一本のねぎ蕎麦(大内宿到着編)』の続きです。
いよいよこの旅のメインイベント、ねぎ蕎麦のお時間がやってまいりました。前回投稿した通り、身体もいい具合に冷え切っていたので、温かい蕎麦も余計に恋しい。と、いうわけで、どこのお店にしようかな?
大内宿にはねぎ蕎麦(ねぎ一本で食べるお蕎麦)を出しているお店が何店舗かあるようで、当初、検索すれば必ず出てくる三澤屋さんにほぼ決まっていたのですが、相方が「元祖は大和屋だよ。」と不意打ちしてきたので、急遽二択になりました。しかし、何だろう?この「元祖」という言葉の響き。不思議な重量感に誘われ、オレオレ詐欺に引っ掛かる老人の如く、元祖という言葉につられ、大和屋さんに入る事になりました。
店内の写真、撮っとけば良かったな。一面畳の広いお部屋に長方形の座卓が並べられている、何とも古めかしい光景です。その一角に招き入れられ、食べる物は決まっていたのですが、一応メニューを見まして、やはり「ねぎ蕎麦2つ。」
待っている間、ああだこうだと相方と雑談していると、先にとなりの座卓にいた年配の男性が、「いやぁ~、辛いね。葱ってこんなに辛いんだね。全部食べられないやぁ。」なんて話しかけてきました。心の中で「何、おっさん、急に話しかけてきた?一人がそんなに寂しいのか?葱、そんな辛いわけないだろが。」と、思いつつ、ニコニコ対応していました。身体が冷えていた私は、一旦トイレへ。
ここで、どうでもよい情報!
大和屋さんのトイレは男女兼用でした。以上。
その間に蕎麦が出てくるのではないかと心配しながら。案の定、帰って来た頃には既にお蕎麦が到着していました。
「おお!想像以上に葱がまんま!」
葱、入りきらねぇ。しかも、若干時間差があっので、麺、かなり増えてないか?
まあ兎に角、この大量の麺を、このねぎ一本で食べるわけだな。若干のプレッシャーを感じつつ、いざ!と、気合いを入れて挑むも、あっさりと敗北。麺は速やかにつるんと逃げて行きました。その光景に、ねぎ蕎麦経験者の相方は「こう食べるのさ」と、丼を持ち上げ、ねぎで麺を手繰り寄せる様に食べました。何だ!そうやって食べていいのか!?せこいな!
真面目な私は本当に葱を箸の様に使って食べるのだと思い込んでいたので、ちょっと枝分かれ気味の所に麺を上手く絡めたり、くるんと葱に麺を巻きつけたりと、色々な対策を頭の中で練って行ったのに、ちょっと拍子抜け。それなら食べられるぞ。余裕だ、余裕。あとは、葱と蕎麦を同じくらいに食べ終われば楽勝だ!と良いタイミングで葱を齧ったところ、「うっ!(超辛い)」おじさん、ごめんなさい。既にその姿はなかったけれども、先程のおじさんの意見、参考にせずに暴走してごめんなさい。この葱、信じられない程辛かったんです。
前回書いた通り、この日、道産子の傲りで舐め切った薄着をして、寒さで心臓が萎縮していたところに、このお葱の辛さで一気に心臓が倍に膨張(あくまでもイメージ)。心臓がバクバク。「不整脈だ。」葱を食べる度にこの言葉を発しないとおさまりがつかない。そうか、先程のおじさんも他人に話す事でこの辛さと闘っていたのですね。本当に、本当にごめんなさい。
しかし、このねぎ、何でこんなに辛かったんでしょう?季節柄ですかね?経験者の相方も、これは初めてと申しておりました。
余談ですが、只今、この記事を書くにあたり、その日の写真を見直していたところ、奇跡が起こりました。
おじさんが、写り込んでいる。この写真の中心よりやや右に写っているジョギング姿の男性が、話しかけてきたおじさんです。改めて「心の中でバカにしてすみませんでした。」
この旅のメインは何とも衝撃的な幕切れとなりましたが、まだまだこれから。あちらこちらのお店を回って歩き、
相方の食べていたしんごろう餅を一口頂いて、身体の冷えと先程のお葱の辛さでおこった不整脈(あくまでもイメージ)整えるために、お茶を一杯頂いたり、
カエル多いわね。
などと言いながら、後は時間の許す限り写真を撮りまくり。
何気ない風景も、
あ、これ試飲してみたかったな、
縁側…いいな、
家紋…萌え~、
なんて、思いながら、バチバチ写真を撮って大内宿を後にしました。
多分、つづく。
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