傍観者はただ祈るのみ…なのか

子供の頃にバレエを習っていました。今では贅肉だらけの身体バキバキで見る影もないのですが。

当時通っていたバレエ教室の先生と、ソ連(現ロシア)のレニングラードにあるバレエ団との交流が深かったこともあり、幼い私にとって、バレエといえばソ連。そして、バレエ団といえば、ボリショイ、レニングラード、キエフ、キーロフでした。

現在、その世界にも誇る芸術、文化を持ち合わせている国同士に暮らす人たちが、ロシアのウクライナ侵攻という現実下で悲惨な目に合っています。そして、何も出来ずに傍観している沢山の人が心を痛めています。

私は普段、外国人が街を歩いているだけでもしかめっ面をしてしまう偏見のある人間ですが、というか、人が沢山いるだけで不愉快な人間嫌いの人間ですが、武器を持って国や人を制圧する所謂侵略、果ての戦争、これには断固反対です。それが自国を思うが故の戦いであっても。

自分にとっての敵は悪ですが、敵にとっての自分も悪。立場が違うだけの同士が殺しあって後に残るのは虚しさだけです。そして、そこに生きるもの全てにとっても悪です。

次にのせる動画は、一端現役を引退しプロに転向していたフィギュアスケートの女王、ドイツのカタリナ・ヴィットが、リレハンメル五輪で復帰し、かつて自身が金メダルを獲得したサラエボが、当時、ユーゴスラビアの紛争により崩壊したことに心を痛め、反戦の思いを込めたプログラムです。

かつての栄光を捨て、まさに彼女なりの闘う姿を観せられて、名演「カルメン」と同じくらい、私にとっては忘れられない名プログラムとなりました。

そして、このプログラムに使われた曲「花はどこへ行った」は有名な反戦歌で、往年の名女優、マレーネ・デートリヒが歌ったことでも有名です。この曲の作詞作曲をしたといわれるアメリカのフォークシンガー、ピート・シーガーは、ロシアの作家ミハイル・ショーロホフの「静かなドン」の一部の詩からヒントを得たそうです。今でしょ。今聴くべきでしょ。ロシア語は全くわからない私が思いを届ける為にできることはこれくらいです。

だだ傍観するしかない。ただ祈るだけです。

うつら、うつら、

お腹に優しいブログ

0コメント

  • 1000 / 1000

いなぞふ

粋で鯔背なおばあちゃんを目指しております。
偶に毒を吐きますが許して下され。
趣味は写真撮影。たまちゃんのお父さんくらい病的に写真を撮ります。